コンプレックスからの学び

前回までは、実家のある奈良のことについて書いてきました。今回は私が長年抱えてきたコンプレックスについてお話しします。

私の最大のコンプレックスは、背が小さいことでした。高校に行って30cm延びて、今では176cmあるものの、中学卒業時には144cmしかありませんでした。

このコンプレックを解消するため、私は長年、今思い返せば随分と「アホなこと」を繰り返してきました。主には3つあります。

一つは土を食べたこと。私の名前は「茂樹」です。ある時、「あっ、自分の名前は茂樹だ。樹木が茂るという意味だ。樹木は何で育つ?あっ、土やん!!!じゃあ土を食べたら大きくなるのかもしれない」と意味不明なことを考えました。そこからです。あらゆる種類の土を食べてみました。田舎ですから、いろんな土が手に入りました。砂の混じったものから、沃土まで。それを片っ端から食べて背が大きくなるか、実験してみたのです。当然、効果はなく、お腹を壊して、終わりました。これが3歳くらいの時でしたかね。

二つ目は、電気をチャージしようとしたこと。土の失敗から学んだ私は、これは内からエネルギーを取ることは無理だと悟りました。ですから今度は外から取ることを考え始めます。ある日、学校で電池の授業があり、ここに電気が蓄えられていることを知ります。それが身近なものですとおもちゃを動かしたりしているわけです。大きな電車なども動かす動力になっていることを学びます。この電気をなんとかして背の高さに変換できないか、真剣に考えました。直接大きな電気を取るのは、さすがに命の危険があると思い、身近にある電池で取ることにします。幸いにも単一電池は片方にプラスとマイナスがあります。これを噛んでみました。すると、一瞬ですがグッと電気が流れるような感じがするのです。これを繰り返せば、背が伸びるのではないかと期待しました。ですが、だんだん電池の色が悪くなってきて、亜鉛のようなものが溶け出してきました。さすがにこれは体に悪いのではないかと感じ、これもあえなく挫折。これが小学2年生の頃でしたか。

最後は、シールを体中に貼ること。これは何かというと、父の背が当時、172cmだったので、それくらいのサイズの下着を買ってくると、そこにサイズの書いたシールが必ず貼ってありました。それを取って体中に貼り付けていくのです。細胞にサイズを覚え込ませる感覚ですかね。「お前は必ず172cmになるのだ」と強い念を込めながら。とにかく「耳なし芳一」のように、体中にシールを貼りまくりました。こんなことがうまく行くはずもなく、体中かぶれてしまい、これもやめました。これが小学5年生の頃だったと思います。

中学校に入ってからは、もう自分は一生、背が小さいまま生きるのだと諦め、おとなしく過ごしていました。特段何かをした覚えはありません。
そして、すべてを諦めて高校に入りました。背に関してはもちろんコンプレックスがありましたが、逆に「自分にできることはすべて実践した」という変な満足感があったのも事実です。

この諦念が功を奏したのでしょうか。不思議なことに背が30cmも伸びたのです。「人間、やることだけし尽くした時に、何かが叶うのかもしれない」とそれからは思うようになったのです。また「変な力が入っている内は、結果は出ない」ということも学んだ気がいたします。

次回は、度重なる挫折について書いてみたいと思います。
またよかったら読んでくださいね。
よろしくお願いします。

2件の返信

  1. Lobelia より:

    背が低いコンプレック?!今のスラリと背の高い先生からは想像もつきませんが、3つの対処法がユニークで、誰も今まで試したことのないようなものばかりで笑ってしまいました😆
    最後の学びは私も同感です。やれることをやり尽くした時に願いが叶ったり、変な力が入っている時は結果が出なかったり、確かにそうですね!
    続きを楽しみにしております😊

    • ありがとうございます!!!
      笑っていただけたのなら、とっても嬉しいです!!!
      こうした失敗ばかりしてきましたので、またそれらも書いていきます。
      これからもよろしくお願いいたします🙇

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