会社を辞めた理由がまだあったので、急いで追加しようと思います。
これは工場など製造の現場で働いたことのある人なら、よくわかっていただけると思います。
工場には数十年と同じ仕事を黙々とされている大ベテランがおられます。その技術は凄まじく、まるで神業のようです。
私は繊維会社に勤務していましたから、糸を伸ばしたり、撚ったりする機械を使う必要があるのですが、そこでのベテランさんの糸の操り方は、本当にマジシャンのようで、早くかつ正確、そして何よりも美しい!!!今でいうコスパもいいのです。
ですが、もとよりこちらは初心者ですから、敵うわけありません。当たり前のことですね。年数がそもそも違うのですから。それに私は超がつくほどの不器用でした。到底敵うはずがありません。
にも関わらず、こちらは大学院卒ですから、その人たちより給料はいい。なぜ何もできない私の方が給料がいいのか???全くわかりませんでした。理不尽ではないか、そう思ったのです。
あるとき、部長に直接会って、次のように言ってみました。「どうして私の方が給料がいいんでしょうか?教えてください。私は全く納得がいきません。私の給料を0円にしてください。0円にできないようであれば、とにかくもっと給料を下げてください』と。
部長は非常に驚いた顔をしてしていました。これまで「給料を上げてくれ」という要望はたくさんあったと思います。そしてそれなりの答えをお持ちだったと思います。ですが、「給料をできれば0円にしてくれ」という申し出は初めてだったようです。
部長は少し考えてから、次のようにおっしゃいました。「岩井君、それは先行投資だよ」と。つまりこれから見込まれるいろんな成果への「期待値」だったのです。「なるほど」とは思ったものの、当時の私には「仕事ができないのに給料をもらうべきではない」という確固たる信念があったので、どうしても納得できませんでした。
「こんなの続けていてもいつまで経っても0人前じゃないか。半人前になった頃にはもうとっくに定年だ、それは我慢できない」と思って、毎日鬱々と過ごしていたのです。そんな時、前に述べた「面白学問人生」という番組をみたのです。「これだ!!!」と思いました。
つまり私は職人の世界やサラリーマンの世界とは、まったく反りが合わず、実力で勝負できる学問の世界の方が向いている、と思って文系への転身を図った次第です。
今回も読んでくださってありがとうございました。
引き続きよろしくお願いいたします。
4件の返信
先生の、正義感と向上心の強さ、一途で妥協を許さないところ、創造力と想像力と感受性が豊かでいらっしゃるところ、、よく伝わってまいりました😊
この続きも楽しみにしております❣️
どうしても妥協できないところが今でもあります。
多分どの方にでもあると思いますし、それを妥協してしまうと自分自身でなくなる、という点はできれば妥協しない方がいいと考えます。
ただし、状況によっては妥協も必要な場合がありますから、その辺は私も含めある程度柔軟になれればうまくいくのかもしれません。
まだ何がいいのか、私も模索中です☺️
今日も読んでくださってありがとうございました。
引き続きよろしくお願いいたします。
おっしゃる通りですね😊
「どうしても妥協できないところ」、つまりこだわる部分がその人らしさをつくるのかもしれませんね。
そして人生は、模索しながら終わるものなのかもしれませんね。これでいい、と思うことはないのかもしれません。ですが、ところどころで幸福感を感じられれば、それで良いですよね?😊
次回も楽しみにしております😊
確かに、そうだと思います。
人それぞれこだわる部分が違いますよね。何で、そこっ???って思うこともありますが・・・
ですが、そこがその人らしさなのでしょうね。
それを貫き通せれば、幸福感が増すのでしょうね!!!
大事ですね、幸福感!!!(
次回もよろしくお願いいたします🙇♂️